最近の医療現場において、画像診断の占める役割は急速に拡大しています。今後もその傾向は続くものと予想されます。
では、なぜ画像診断−特にCT・MR−がこれほどまでに重要になってきたのでしょうか?その理由は画像診断の客観性にあるのではないかと考えられます。聴診や打診といった古典的な診察法が大切であることに変わりありませんが、客観性という点では画像診断に劣ってしまいます。体の中の詳細を客観的に細かく正確に記録し、その記録をもとに患者さんや家族に病状説明をし、治療前後の画像を比較することで治療効果判定をおこなう。こういった客観性の追求が大きな理由ではないでしょうか。もちろん、画像診断装置が設置されているという宣伝効果が、病院経営上、有利に働くということも別な理由として推測されます。
さて、Super-rotate方式で各科を研修された先生方も、各科で画像診断の進め方・読影の仕方を教わってきたことと思います。今までの画像診断はいかがでしたでしょうか?画像診断の面白さを味わった方、難しいと苦手意識を持ってしまった方、画像診断の重要性に気がついた方、等々、いろんな方がおられることでしょう。ただ、これまでは、ある程度診断の確定した画像をみて、診断から所見にアプローチすることが多かったのではないでしょうか?
画像診断は3つのステップから成り立っています。一つ目は、もちろん病変の有無を判断する存在診断。二つ目は病変が存在したときに、その病変がどんなものであるか見極める質的診断。三つ目は病変の広がりや病期を決める病期診断です。画像診断は本来、この順序でおこなわれるべきものです。診断から所見を探すこともときに必要ですが、診断の流れを逆行させると大きな落とし穴には嵌りがちです(思い込みによる間違い)。
これからの3年間、画像診断にどっぷり浸ることで、今までの知識をより体系化され、応用のきく知識に磨き上げてみませんか?進みたい診療科が違っていても、僅か3年の回り道です。専門医の取得という点では少し遠回りかもしれませんが、医師としての技量はきっと同世代の仲間に大きく差をつけるに違いありません。
ここで日本における画像診断の現状を振り返ってみましょう(2007年11月1日 JCRニュース)。現在、日本国内にあるCTのうち、常勤の放射線科専門医が関与しているのはたった16%に過ぎません(2005年10月17日 読売新聞)。MRにおいてもまたしかり。医療現場では放射線科専門医の需要が急速に高まっています(2004年6月10日 読売新聞)。放射線科医の立場からみると、就職先が専門医の数の何倍もあるわけですから、希望の条件にあった職場で働ける可能性が非常に高いと見ることができます。QOLの高いdoctor's
lifeは放射線科から。あなたも放射線科で後期研修を受けて診断専門医を目指してみませんか?