血液浄化センター
診療科の特色
当センターは、2003年7月に数名の患者と数台の血液透析装置で開設されました。2017年4月1日付けで血液浄化センターに改名し、多種多様な血液浄化療法の追加により、末期腎不全の維持血液透析のみならず、さまざまな疾患の原疾患治療に少しずつ介入させていただくことになり、診療内容の拡張に合わせて改名を致しました。現在、ベッド数は23床+感染症個室2床まで増床し、入院患者と近隣の外来患者の血液浄化を行っています。また、内科急性期病棟でのバイタル不安定患者の病棟透析を行っています。さらには、院内連携を深め集中治療センターでの血液浄化を積極的にサポートしています。当センターでは、医師はもとより、看護師、臨床工学技師、薬剤師および管理栄養士によるチーム医療を行っており、定期的なカンファレンスによる情報交換を行いながら、患者さん一人一人に適した治療を選択しています。
将来、腎代替療法を必要とする末期腎不全の患者さんに対しては、医師のみならず血液浄化センター所属看護師からも腎代替療法について説明し、さまざまな情報を提供し、生活スタイル・環境の共有を行いながら血液透析、腹膜透析、生体腎移植を選択して頂いています。
当施設では、腹膜透析患者も増えてきており、認定看護師による患者サポートや、訪問看護ステーションとの連携を深めています。また、心臓血管外科の協力ののもと血液透析のためのシャント手術を腎臓内科で行うようになりました。
当院ではチーム医療の一環として、血液浄化センターのスタッフならびに栄養科、リハビリテーション科の協力のもと透析患者に対する栄養状態改善とサルコペニアの予防を目標に活動しています。
診療内容
①血液透析を主に行っており、血液濾過透析(off-line HDF, on-line HDF)など患者さんの病態に適した血液浄化療法を選択しています。また敗血症や、緊急入院の病棟血液浄化療法にも連携しています。
②腹膜透析の診療も行っており、週1回の透析が必要なハイブリット療法の方の受け入れも行っております。(バクスター社、今年度よりJMS社)
③潰瘍性大腸炎やクローン病など炎症生腸疾患に対する好中球や白血球吸着療法も主治医の先生からの依頼で行っています。
④神経内科領域の疾患、血管炎など膠原病に対する血漿交換療法、免疫吸着療法なども行います。
⑤さらに、地域癌診療連携拠点病院として癌性腹膜炎などによる難治性腹水に対する腹水濾過濃縮再静注療法も主治医と協力して症状軽減の目的で行っています。
⑥腎移植・膵腎同時移植への橋渡し 末期腎不全で維持透析の方に対して、移植に関する情報提供を行います。1型糖尿病で末期腎不全の患者に対しては、膵腎同時移植施設へのご紹介なども行っております。
スタッフ
1.医師 6名(腎臓内科5名・泌尿器科協力医師1名)
センター長 宮田仁美 (腎臓内科部長 兼務) 腎臓内科 ホームページへ
2.看護師 12名
血液浄化センター係長(看護師)豊田方子
3.臨床工学技師 16名(当番制)
血液浄化センター責任技士 廣川亮
4.薬剤師 5名
血液浄化センター担当責任者 阪口正明
5.管理栄養士 3名
血液浄化センター担当責任者 (栄養科科長代行)川手由香
透析日
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | |
午前 | ○ | ○ | ○ |
○ |
○ | ○ |
午後 | ○ | △ | ○ | △ | ○ | △ |
△血液浄化療法(免疫吸着。血漿交換など)、腹水濾過濃縮
>多職種カンファレンス
毎週木曜日 入院透析カンファレンス
第毎週金曜日 外来透析患者カンファレンス
>診療実績
血液浄化件数 約800件/月
腹膜透析件数 13人
外来血液維持透析患者数 約50人
新規透析導入患者 3-4人/月
透析中に診察を行い、必要と思われる患者さんには、看護師による生活指導、管理栄養士による食事指導、薬剤師による薬剤指導を適宜とりいれています。
診察風景 待合室
透析室
入院患者フロア
診療内容
- 慢性、急性腎不全
- 難治性ネフローゼ症候群
- 慢性動脈閉塞症
- クローン病。潰瘍性大腸炎
- 免疫吸着、血漿交換交換や二重膜濾過を必要とする免疫病
- 急速進行性糸球体腎炎(グッドパスチャー症候群、ANCA関連血管炎、全身性エリテマトーデス
- 強皮症クリーゼ
- 悪性関節リウマチ
- 視神経脊髄炎(MNO)
- 敗血症
- 難治性腹水
スタッフ
責任者名 | 役職 | 担当・専門分野 | 資格など |
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宮田 仁美 |
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辻本 保子 |
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廣川 亮 |
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阪口 正明 |
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川手 由香 |
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医療設備
●透析ベッド 23床 |
●顆粒球吸着器 | ●人工腎(透析監視装置)2003年型 |
●救急救命装置(カウンターショック他) | ●リンパ球除去 |