桂 ER 救急医療最前線 ブログ

後頭神経痛は知っておきましょう

【投稿日】2018年6月6日(水)

初夏は新緑や爽やかな海風を感じたくなるTです。

京都市自体は内陸ですが、日本海側に行くと、

この季節だととてもキレイな伊根浦と呼ばれる観光スポットがあります。

日本のヴェネツィアと呼ばれ、

家からそのまま船が出られるような造りになっていて、

景色抜群です。

天橋立も近いので、まとめて観光するのに最適です。

京都縦貫道路も全線開通したおかげで、

早朝に出発すれば日帰りも余裕です。

京都近辺に住まれている方は是非一度行ってみて下さい♪

 

5月2日の早朝勉強会。

今回のテーマは70代男性の頭痛。

以前にOSCEをやった甲斐もあり、

1年目研修医も

問診・診察で聞く必要があることや鑑別疾患を

すらすらと言ってくれます。

これからの成長が楽しみです。

 

どこの部位もそうですが、

痛みであれば、痛みのOPQRSTも大事ですし、

以前に外傷のエピソードがあったかも

聞いておいた方がいいでしょう。

場所によって遅発性の損傷を来すこともあります。

特に頭の場合は硬膜下血腫が高齢者で重要な鑑別になります。

慢性だとあまり頭痛は来さないことが多いですが、

再度打撲すると軽度でも出血が増悪することがあります。

 

そして、頭痛は今までほとんど経験したことが無いような

性状の痛みであれば、頭部単純CTの閾値は下げましょう。

胸腹部のようにエコー、心電図、レントゲン等の代替手段が無いのと、

神経学的所見に異常を来さず、頭痛しか症状に出ない

頭蓋内疾患はかなり多いです。

一般外来と異なり、わざわざERに受診するくらいなので、

一般外来よりもCT撮影の閾値を下げておいた方が良いです。

雷撃性頭痛という特徴的な頭痛で来てくれたら、

クモ膜下出血(SAH)を疑えますが、

そんな痛みを来さないマイルド頭痛でのSAHも

多々経験します。

 

あぁ恐ろしや…

 

CTで問題無くても、重篤感が強く

帰るのが難しそうであれば、脳卒中専門医に相談したり、

場合によっては髄液検査をしたり、まではした方が良いですね。

それと緑内障発作や急性副鼻腔炎も

頭痛の原因になることを忘れないで下さい。

副鼻腔炎は頭を前後に傾けると痛みが増悪します。

Tも時々なるので、この投稿を書いているだけで痛みが甦る…

 

頭蓋内疾患で来す頭痛のうち、

二次性頭痛をCT/MRIで除外したら、

一次性頭痛の鑑別です。

ERが忙しくてある程度自制内であれば、

一次性頭痛はとりあえずNSAIDsで対応しておいて、

後日頭痛外来か脳神経内科に外来フォローを

お願いしたらいいと思います。

 

頭痛で良く用いるスコアでPOUNDスコアがあります。

POUNDスコアは「片頭痛の初期診療」の投稿を参照して下さい。

あくまで筋緊張性頭痛っぽいか片頭痛っぽいかを

考える上で使用するスコアリングなので、

しっかり二次性頭痛の可能性を否定しておくことが必要です。

そしてNSAIDsの聞かない片頭痛だと、

トリプタン系薬剤が著効することも結構経験しますので、

POUNDスコアのように

その場で治療方針に影響するスコアリングは

ERで有用だとTは考えます。

 

そして、国試や参考書によってはあまり載ってなかったりもしますが、

脳神経内科では当たり前に経験し、

実はERでもかなりcommonな後頭神経痛。

三叉神経痛の後頭部版です。

どちらもテグレトールが著効することがあります。

知っているか否かで患者の満足度も大違いです。

 

経験知を重ねれば、

鑑別疾患とその焦点を当てていくための

問診診察が反射的に頭の中に

思い浮かぶようになります。

 

経験、カンファ、桂ERブログ(笑)で

知識の定着を図りましょう♪

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