内科総合研修コース

一般内科の概要

急性期総合病院における総合内科として、幅広い症状・疾患の患者さんの診療を担い、臓器や疾患による選択をすることなく、10~20人/日の外来初診患者と、20人前後/日の入院患者の診療に当たっている。初診外来では、発熱・頭痛・胸痛・腹痛・咳・息切れなどの症状で受診あるいは紹介される患者の診療、入院では、呼吸器・尿路・皮膚軟部組織・血液・脳神経系などの諸臓器感染症やその合併症の診断と治療、急性発熱・意識障害・失神・眩暈・呼吸困難などの原因の検索、不明熱やリウマチ性疾患の精査と治療、などに精力を注ぎ、他診療科からのコンサルトにも応じる。救急入院患者の比率が高いことが特徴で、時間外救急車搬送患者のおよそ10%が当科へ入院となり、その診断とマネージメントを行っている。入院患者数は年間600人前後、そのうち約半数が救急外来からの入院、約四分の一が救急車搬送患者である。また、高齢化率がきわめて高い地域の主幹病院として、在宅あるいは施設ケアを受けている超高齢者や、高齢化が進んでいる心身障害者施設入所者に対して、感染症や脱水などの緊急状態に対応するための「かかりつけ病院」としての役割も担っている。

研修目標

臨床医としての問題解決能力を養うこと、外来・入院・救急の場面で必要とされる基本的な知識や技術を身につけるとともに、専門診療科への適切な対診の方法や、問題解決のために必要な知識を検索する技術を身につける。日本内科学会、日本総合診療医学会、日本プライマリケア学会、日本家庭医療学会などの研修指針を参考として、地域や総合病院の中で総合診療を担うことのできる医師の養成を目的とする。

日々の行動目標

  1. 臨床医としての良識ある考え方と行動を身につける。
  2. 患者さんの最大利益を追求し自己決定権を尊重した意思決定の考え方と行動を身につける。
  3. 科学的知識を適切に用いる態度と行動を身につける。

具体的な研修内容

  1. 入院患者の診療に責任をもち、指導医の監督下に下級医を教育する責任を負う。
  2. 一般内科へ緊急入院した患者の診療に当たる。
  3. 救急担当医・当直医として救急受診患者の診療にあたる。
  4. 初期研修医や実習医学生の教育を担い、カンファランスを主催する。
  5. 指導医の監督下に初診外来を担当する。
  6. 再診外来を担当し、慢性疾患などにつき継続的な外来診療を学ぶ。
  7. 定期的に研修内容や達成度を評価する。基本的には日本内科学会認定内科医・認定内科専門医の取得を目標とした研修を計画する。個々の研修医 の将来像や必要に応じて、内科系専門診療科・放射線画像診断科・救命救急センター・ホスピス診療・在宅診療などの研修期間をアレンジする。

一般内科におけるトレーニングの特徴

  1. 十分な病歴と身体所見にもとづいて必要な検査を選択し解釈するための基本的な推論の方法に関するトレーニングを受けることができる。
  2. 外来・入院・救急の環境で、頻度の高い症状や疾患を経験することができる。
  3. 感染症診療についての基本的・標準的なアプローチの仕方を学ぶことができる。
  4. Evidence-based medicineの方法や臨床疫学の考え方の学習を通して、ベッドサイドで遭遇した疑問や問題を解決するためのアプローチの仕方を学ぶことができる。
  5. 高齢者ターミナルケアをめぐる臨床的ジレンマについて考察する機会を得られる。
  6. 当科では以下の事項に関する研修の機会は乏しい:
    • (ア)在宅診療や家庭医療の実際
    • (イ)3次レベルの緊急疾患の集中的トレーニング
    • (ウ)頻度の高い悪性腫瘍のマネージメント
    • (エ)悪性腫瘍や変性疾患のターミナルケア

2007年~2009年 研修医による学会発表(内科学会近畿地方会)

  1. 腎不全と貧血を契機に診断したシェーグレン症候群の一例
  2. 高度の代謝性アシドーシスを呈して死亡された「新セデス錠」中毒の一例
  3. 膀胱穿孔により多量腹水と高窒素血症を呈した一例
  4. 微熱に引き続く頸部痛で発症した自然弁細菌性心内膜炎の一例
  5. Fusobacterium nucleatumによる脾膿瘍の一例
  6. 著明な浮腫を伴った二次性肥厚性骨関節症の一例
  7. 非外傷性胸椎圧迫骨折を契機としてクラインフェルター症候群と診断した高齢者の一例
  8. 化膿性仙腸関節炎の2例 -診断をめぐる考察-
  9. 眼、口、外陰部に有痛性粘膜疹を生じた固定薬疹の一例
  10. 両側細菌性眼内炎を発症したB群連鎖球菌菌血症の一例
  11. Mycobacterium fortuitumによる頸部リンパ節炎の二例
  12. 意識障害を発症し、Gitelman症候群と疑われた電解質異常の一例

週間スケジュール

月曜日~金曜日 午前7時半~ モーニング・ラウンド
午後5時半~ 外来カンファランス
毎月曜日 午後7時~ MGH case records 輪読
毎火曜日 午後6時~ カンファランス
毎木曜日 午後7時~ ジャーナルクラブ

※随時 ミニレクチャーや教育回診