形成外科

特徴

京都府西部から北部にかけての基幹病院として、形成外科全般の治療を行っている。形成外科は体表及びその近傍の組織、器官の先天異常や後天性障害を扱う診 療科であり、対象症例は全身に及ぶ。それゆえ患者の心理面、社会適応等の問題を理解した上での対応を行い、機能的、形態的な治療が必要となる。
当院では皮膚腫瘍、瘢痕ケロイドといった皮膚疾患や、顔面外傷以外にも悪性腫瘍摘出後の再建や開腹術後の創縫合など他科との合同手術や依頼手術も多い。形 成外科基本手技の研修以外にも多岐にわたる手術法、テクニックなど技術面から形成外科患者に特有の精神面における研修が可能である。

実績

皮膚腫瘍、外傷を中心として、近隣の病院、開業医との連携により、一連の治療を行っている。また先進医療として人工皮膚とサイトカインを用いた再生医療を行い、基礎研究から臨床応用へ向けてプロジェクトを立ち上げている。

カリキュラム

日本形成外科専門医の指導のもとに基本的な診察・診断法と基礎的な手術を研修する。入院患者を担当し、個々の疾患に対する専門知識を深めるとともに治療方針・手術術式を検討し、実際に一連の治療を経験する。外来診療では指導医の補佐を行いながら患者との対応を学ぶ。
学会、研修会の参加と発表および論文投稿を積極的に行う。形成外科認定医所得には講習会の参加と論文1編が義務付けられている。

カリキュラム指導医:長尾 由里

カリキュラムの概略

形成外科は先天異常、外傷、悪性腫瘍、美容など広範囲の分野がある。そのため広く浅く知識、経験を積み重ねていき、その中で興味を抱いた分野を重点的に習得していく。
初期臨床研修医がラウンドする場合には、形成外科の基本的な考え方を理解してもらい、興味を抱いてもらえるよう指導する。
後期研修医には、専門医の指導の下、外来診察、救急対応、小手術の執刀からスタートし、最終的には、より難度の高いマイクロサージャリー、再建、先天奇形などの経験も積ませていく。これと平行して学会発表、論文執筆などを行う。

形成外科臨床研修到達目標(初期研修医 卒後1~2年)

一般目標(GIO)

初期治療の診断・治療法を理解し、簡単な治療・手技を修得する。

行動目標(SBOs)
  • a)救急外来、一般外来で初期治療を述べる。
  • b)形成外科の対象疾患を列挙する。
  • c)皮膚縫合の種類、方法について説明する。
  • d)小手術に参加し、助手として適切に介助する。
  • e)簡単な皮膚外傷の診察、治療をする。
  • f)上級医と協調して、治療に参加する。
  • g)適切な創傷治癒環境について理解する。

形成外科臨床研修到達目標(初期研修医 卒後3~4年)

一般目標(GIO)

形成外科疾患の診断、治療について理解し、形成外科的基本手技を修得する。

行動目標(SBOs)
  • a)基本的な形成外科疾患について、診断、治療を述べる。
  • b)専門医の指導の下、外来診療を行う。
  • c)患者との良好な人間関係の構築、コメディカルと協調する。
  • d)術前、術後の検査、管理を適切に行う。
  • e)救急外来で適切な診断、治療を行う。
  • f)形成外科の基本手技(皮膚腫瘍切除、皮膚縫合、植皮術)を修得する。
  • g)局所皮弁の原理、デザインを理解し、実施する。
  • h)学会発表を1回以上行う。
  • i)各種手術の助手として適切な介助をする。
  • j)形成外科に必要な基本的な解剖を説明する。
  • k)練習用チューブなどでマイクロサージャリーの手術手技を修練する。

形成外科臨床研修到達目標(初期研修医 卒後4年~)

一般目標(GIO)

各種手術を執刀すると共に、興味のある分野の専門性を高めていく。

行動目標(SBOs)
  • a)自分の専門性を構築する
  • b)学会発表、論文作成を行う。
  • c)顔面外傷(顔面神経損傷、涙道損傷、顔面骨骨折)、先天奇形、
    マイクロサージャリーを伴う再建など、比較的難度の高い手術の執刀を行う。
  • d)筋皮弁、穿通枝皮弁、遊離皮弁など各種皮弁の解剖、理論を理解し、執刀する。
  • e)機能面、整容面を考慮して、手術計画を立てて実行する。
  • f)専門医試験を考慮して各種手術の執刀を行う。