令和2年度を迎えて

院長 若園 𠮷裕
日本は少子高齢化社会に突入し、この地域でも、疾病構造、治療方針なども変化して行くことが予想されます。本院は地域医療構想に従い、急性期・高度急性期の医療をさらに充実させ地域に貢献してゆきたいと考えております。
また2017年より脳卒中センターを開設し血管内治療も含めすべての脳神経疾患にも対応できるようになり、病院全体の方向性として2015年に開設された救急科を中心にすべての科が協力して救急を充実させたいと考えております。さらにより高度な医療に対応するため高精度の放射線治療器2台や手術支援ロボット、ダ・ヴィンチも導入して多くの治療が行われ、がんゲノム医療連携病院にも指定されています。また、待望の新棟GH棟が2020年1月に完成し、2020年2月より稼働しています。新病棟では救急入院機能を強化し、透析の出来る病室を備え、安心安全で快適な環境での出産、小児の療養環境に配慮し、高齢者・認知症に配慮した環境、内視鏡処置室を備えた部屋、9つの無菌室を備え細胞処理ができる環境、眺望のすばらしい緩和病棟を新設しました。その後F棟を建て替え2022年にはER型救急ならびにICU,SCU,HCUなどを整備する予定です。
本年度の行動方針は「コミュニケーションを深め、ワンチームになろう」としました。コミュニケーションは相手への敬意の上に成立するものであり、コミュニケーションで伝えるものは言葉ですが、伝わるものは人柄や思いであり双方向のコミュニケーションを深めることは医療の基本となります。
以上のことがらを考え、本院のvisionである「一番大切な人を受診させたい病院になる。治療を受けてよかった、治療を受けたい病院になる。働いてよかった、働きたい病院になる」の実現をめざしてゆきたいと思います。