救急科

男性医師の育休① 脱・取るだけ育休!

はじめまして、救急科のKです。

 

桂病院救急科は、男女問わず子育てとの両立を応援しています。

今回、6か月の育休を取得したので何回かにわけて体験談を綴っていこうかと思います。

 

20244月から医師の働き方改革が開始され、

医師にも長時間労働の上限が適用されました。

長時間労働の弊害は色々とありますが、

ひとつは家事・育児の時間が確保できなくなることです。

結婚している男性医師にとっては、

その妻の負担が大きくなりやすいという傾向があります。

 

桂救急は以前から家庭生活と仕事との両立を重んじており、

人員確保、複数主治医制やICTの活用により環境が整っていたため、

今回の「改革」で特に変わったことはありません。

「育休」についても取得が勧められており、

2023年度は該当する2名の男性医師がともに育休を取得しました。

 

取得率100%なわけですが、

こう聞くと「取るだけ育休」という言葉が頭をよぎります。

働きやすい環境をアピールするために数日間だけの育休を取得させ、

取得率を上げることを指す言葉です。

ひどい場合は「夫が家にいてむしろ邪魔」なんて意見も目にします。

 

このブログで、「桂救急の育休は取るだけ育休じゃない!」そう感じてもらえると幸いです。

僕たちは共働き夫婦で、共に医療従事者です。

結婚や妊活の段階から家事も育児も2人で協力して行うと話し合っていましたし、

子どもを授かったら育休を取ることも決めていました。

そんな中、去年の4月に妊娠がわかりました。予定日は12月。

僕は医師5年目、3年間の救急科専攻医プログラムの最終年度でした。

 

専攻医プログラムの基幹病院は桂病院以外だったので、

まず統括責任者の先生に相談し、

育休を取っても問題ないことを確認しました。

(救急科専攻医プログラムでは妊娠・出産・育児関連での6か月間の休暇が認められています。)

桂病院ではちょうどその頃に男性上級医が産後パパ育休を取得しており、

僕が育休を取得することも快く認めて頂きました。

専門医申請に必要な症例数は桂病院で問題なく集まりました。

 

制度的な話をすると育休は権利なので、

専攻医の学年なら特殊な場合を除き取れるはずなのですが、

実際問題、育休で欠員が出ると現場が回らなくなる、などで

取得できない(あるいは、取れても短期だったり嫌な顔をされたりする)病院もあると聞きます。

この点、桂救急は気持ちよく長期の育休を取れて本当に良い職場です。

 

フルで1年取ることも考えましたが、家計の状況も考慮し、

僕が半年、妻が1年で復帰することにしました。

 

妊娠・出産・育児にまつわる生活の変化は、

子どもが生まれてから始まるのではなく、

妊娠(あるいは妊活)の時から始まります。

 

僕の場合は妊活の段階から部長のT先生には通院の相談などさせて頂いており、

妊娠判明時は本当に喜んで頂きました。

しっかりとしたつわりがあり基本的に妻の体調は悪かったですが、

もともと残業が少ないので早く帰って買い物や料理などすることができ、

妻に無理をさせずに済みました。

救急科は平日休みの日があるので妊婦健診の日はそれに合わせて同行し、

プレママ・パパ教室も一緒に行きました。

12月の正期産期間に入ると、当直や待機を調整して頂き、

いつでも立ち会えるよう配慮して頂きました。

立ち会い出産は記念という面ももちろんあると思いますが、

妊娠期間は何が起きるかわからないので、

夜は家で過ごすができて安心でした。

 

実際、陣痛は予定日の3日前、深夜帯に始まりました。

産院に行って、臍帯巻絡と若干の心音低下があったためそのまま入院となりました。

朝に欠勤の連絡を入れ、

あっという間にお産は進み、

T先生から折り返しの電話がありましたがまさに分娩中で出られず(すみませんでした)、

午前中に元気な男の子が生まれました。

育休体験記のはずが、今回は生まれたところまでとなりました。

家族・結婚、妊活、妊娠・出産、育児にまつわる事柄って、

本当に様々な立場、多様な意見があります。

きれい事だけでは語れないこともたくさんありますが、ここは病院公式ブログですから。

本音トークをしたい方は、是非当科に見学に来てください!

躍動2024|京都桂病院救急科ブログをご参照ください)
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