診療科の特色
当科では婦人科治療と産科治療の大きく2つに分かれています。
特に、婦人科主要領域において、低侵襲手術から集学的治療に至るまで、力を入れて取り組んでおります。
婦人科治療
当院は地域がん診療連携拠点病院であり、日本婦人科腫瘍学会指定修練施設でもあります。また、手術、抗がん剤治療や放射線治療といった腫瘍領域で必要な治療を行うことが可能です。
子宮がん・卵巣がんなどの悪性腫瘍の治療では、婦人科腫瘍専門医が手術、抗がん剤治療や放射線治療といった治療方針決定に携わり、専門的な治療を行っております。また、手術治療では、低侵襲手術から他科と連携を要するような集学的治療まで幅広く行っております。そのため、早期子宮頸がんに対する腹腔鏡下手術や、早期子宮体がんに対する腹腔鏡下手術やロボット支援下手術を積極的に行っております。また一方で、進行がんや再発がんの治療では、必要に応じて消化器外科や泌尿器科と連携の上で積極的な治療を行っております。抗がん剤治療では、出来るだけ日常生活に負担にならないように外来での日帰り治療を基本にしています。放射線治療では、主に子宮頸がんや再発がんなどに対して、放射線治療科と連携を行いつつ治療を行っています。専門外来で治療についての相談をご希望される方は、当科外来窓口でお尋ねください。
また、子宮筋腫・卵巣腫瘍といった良性腫瘍では、積極的に低侵襲手術(腹腔鏡手術・ロボット支援手術)を行っております。また、2022年よりお腹に創のない経腟腹腔鏡手術(V-Notes)も開始しております。
また、骨盤性器脱の各種治療(腟式手術・腹腔鏡手術・保存的加療)、更年期障害の薬物療法も行っております。月経についての諸症状に対しても、色々な治療法を提示させていただき、生活状況に見合った治療を探していきたいと考えています。
産科治療
当院は、総合病院かつ地域周産母子医療センターならではの安全な分娩を特色としており、合併症をもつ妊婦さんでも、他科専門医と協力して診療しております。妊娠週数については、小児科医との連携により34週以降の早産児や突発的な赤ちゃんの異常にも対応可能です。当院での分娩の基本方針は「できるだけ自然なお産を」ですが、予定日を過ぎても陣痛がこない、母体や胎児に病気があるなど妊娠継続が難しい方には薬を使った分娩誘発や帝王切開を行っております。また、希望がある方には無痛分娩についても相談を受けております。