呼吸器センター・呼吸器外科

診療科からのお知らせ

診療科の特色

 呼吸器センター呼吸器外科では、肺癌、縦隔疾患、気胸、膿胸など呼吸器疾患の手術療法を中心とした診療を行っています。
 リハビリテーション科と協力し、術前、手術当日もリハビリを行い、早期退院を目指しています。肺癌の場合、入院期間は10日前後となっています。日曜日の入院や退院にも対応しています。肺癌に関しては、呼吸器内科、放射線治療科、放射線診断科、病理診断科と密に連携し、診断から治療まで外科治療、化学療法、放射線療法などを駆使して「自分が受けたい」「自分の家族に受けさせたい」ような診療の提供を心がけています。

治療内容

 肺癌の手術療法に関しては、以前は20cm近い皮膚切開を行っていましたが、現在は4 cm前後の皮膚切開からの操作と2〜4箇所の小切開部から胸腔鏡と鉗子を挿入して行う完全鏡視下の胸腔鏡手術を主に行っています。これにより術後の回復は格段に早くなりました。2018年より保険収載されましたロボット支援による肺切除術も開始し2025年末現在で153例行いました。

ロボット手術の様子注射室

ロボット手術の様子


 ロボットはより精細な手術操作が可能となり今後も継続していく予定です。
 2024年の肺癌手術の約90%を胸腔鏡もしくはロボットで行っています。

肺癌手術のアプローチ

 
 

CTの普及により非喫煙者の小型早期肺癌の発見頻度が増加する一方、肺気腫や間質性肺炎合併の低肺機能の症例に対しては切除範囲を小さくして肺をなるべく残す縮小手術として、区域切除や楔状切除も積極的に行っています。肺癌に対して手術が行われた患者さんの経過観察中に認められた第二癌に対しても縮小手術は有効な治療法となります。また放射線治療も良好な成績が出ており、どちらの説明もさせていただいた上で納得して治療法を選択いただいています。

 CTで微小スリガラス陰影を呈する早期肺腺癌は縮小手術のよい適応でありますが時に術中の病変同定が困難となります。以前は術前にCTを取りながら経皮的に金属ワイヤーを留置する方法などで行われていましたがまれに致命的な合併症(空気塞栓)の報告があり、2021年より経気道的色素マーキング(VAL-MAP)、2023年より超小型無線通信タグを経気道的に病変近傍に留置する方法、2025年よりハイブリッド手術室が稼働し術中コンビームCTを併用する方法を導入し、これらの術中病変同定支援を駆使して切除肺容量を最小限に抑えながら的確に病変切除が行えるようになりました。


術前超小型無線通信タグの留置

 一方で、局所進行肺癌やリンパ節転移を認める患者さんには、手術前後に薬物療法(抗がん剤、免疫療法、分子標的薬)や放射線療法を行い、癌や転移したリンパ節を縮小させてから切除する方針をとっています(集学的治療)。

 胸腺腫や奇形種などの前縦隔腫瘍に対しても極力、胸骨切開は行わず胸腔鏡手術で行っています。また2021年よりロボット支援による縦隔腫瘍切除も開始しました。胸腺腫は臨床的に悪性の振る舞いをします。つまり進行すると周囲臓器(肺、心膜、大血管)に浸潤し完全切除が時に困難となります。胸腺腫が疑われる場合はなるべく早く当科を受診ください。中縦隔の嚢胞性病変、後縦隔に多い神経原性腫瘍も胸腔鏡で診断、切除を行っています。

 若年の自然気胸や肺気腫に伴う続発性気胸は予期せず発症します。地域の病院・医院、当院救急部と連携して24時間体制で対応しています。当科ではドレナージ(脱気)、手術など個々に最適な治療を提供しています。膿胸や胸部外傷(血胸、気胸合併にかかわらず)なども24時間体制で救急部とともに受け入れております。外科治療のご相談を含めて転院のご依頼に対しましてはほとんどが当日か翌日に受け入れさせていただいていますので地域連携室までご連絡ください。

診療内容

対象疾患 具体的傷病名
腫瘍性肺疾患 肺癌、転移性肺腫瘍、良性肺腫瘍(過誤腫など)
縦隔疾患 縦隔腫瘍、縦隔炎、縦隔気腫など
嚢胞性肺疾患 気胸、感染性嚢胞
その他 膿胸、胸部外傷、胸壁胸膜腫瘍など

教育認定・学会等認定施設

  • 日本呼吸器外科学会 専門医制度認定施設

  • 日本外科学会 外科専門医制度修練施設

  • 呼吸器外科専門医合同委員会 基幹施設

手術統計

2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
肺がん 80 75 85 116 94
嚢胞性疾患
(気胸等)
41 57 55 52 58
炎症性疾患
(膿胸等)
14 23 24 36 35
縦隔腫瘍 12 9 11 19 13
転移性
肺腫瘍
13 13 15 15 17
その他 28 29 24 48 44
188 206 214 286 261
(ロボット) 22 22 29 34 32

医学生、初期研修医の先生へ

 当院初期研修医中に当科をローテートは可能ですし、胸腔ドレーンの挿入・管理を学ぶことは救急医療を行う上でも非常に有用な研修が受けられます。またサブスペシャルティとして呼吸器外科を専攻する場合は上記のプログラムで外科専門医取得が可能です。当科は京都大学呼吸器外科系の施設ではありますが入局は必須ではありません。キャリアプランも適宜相談に乗ります。見学も随時受け付けていますので、気軽に下記までメールください。


医学生の方:kensyu@katsura.com
研修医の方:senmonkensyu@katsura.com

 また当科の最新情報を「桂病院呼吸器外科 ホームFacebook」にアップデートしていますのでご訪問ください。

地域医療機関の先生方へ

 呼吸器センターは、従来から地域の診療所や病院の先生方のご支援を受け、今日まで地域における呼吸器疾患の基幹施設として責務遂行に努めてきました。2009年4月に当センターは呼吸器内科と呼吸器外科から構成される新体制に移行し、呼吸器外科は呼吸器疾患の外科治療に特化して胸腔鏡手術やロボット支援下手術を中心に専門性の向上に努めております。これからも、地域がん診療連携拠点病院としてより質の高い医療を提供させていただきますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

  • 青山 晃博 部長
    担当・専門分野 呼吸器疾患

    肺がん

    縦隔腫瘍

    気胸など
    資格など 外科専門医

    呼吸器外科専門医

    日本がん治療認定医機構がん治療認定医

    医療安全管理者養成研修修了

    ロボット支援手術プロクター

    胸腔鏡安全技術認定医
  • 山田 義人 副部長
    担当・専門分野 呼吸器疾患

    肺がん

    縦隔腫瘍

    気胸など
    資格など 呼吸器外科専門医

    日本外科学会指導医

    日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡指導医

    日本がん治療認定医機構がん治療認定医

    日本移植学会認定医

    ロボット手術コンソール術者認定

    胸腔鏡安全技術認定医
  • 髙萩 亮宏 副部長
    担当・専門分野 呼吸器疾患

    肺がん

    縦隔腫瘍

    気胸など
    資格など 呼吸器外科専門医

    日本外科学会指導医

    日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡指導医

    日本がん治療認定医機構がん治療認定医

    ロボット手術コンソール術者認定
  • 岡田 春太郎 医長
    担当・専門分野 呼吸器疾患

    肺がん

    縦隔腫瘍

    気胸など
    資格など 外科専門医

    呼吸器外科専門医

    ロボット手術コンソール術者認定
  • 土岐 旭 専攻医
    担当・専門分野 呼吸器疾患、肺癌、縦隔腫瘍、気胸など

外来担当医表

1診 午前 青山 青山
午後 青山
2診 午前 山田
午後 土岐
3診 午前 高萩
午後 岡田

休診・代診情報

  • 休診代診情報はありません。
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