呼吸器センター・呼吸器外科

診療科の特色

呼吸器センターの呼吸器外科は、手術療法を施行する肺癌を中心に、広く呼吸器疾患の診療を行っています。
手術症例は、年間約250件(肺癌約120件) で、リハビリテーション科と協力し、術前から指導を行い、手術当日より呼吸リハビリを開始し、早期退院を目指しています。特に、肺癌に関しては、年間約 400名の新規患者さんに対して、診断から治療まで一貫したシステムにより外科治療だけでなく、化学療法、放射線療法、されに緩和療法などを駆使して最高 レベルの診療提供を心がけています。

治療内容

肺癌の手術療法に関しては、4-5cmの皮膚切開による小開胸で、モニター視のみで手術を行う完全鏡視下の胸腔鏡手術を施行しています。また、小型で淡い陰影の早期肺癌や低肺機能の症例に対しては、切除範囲を小さくして健常肺をなるべく残す縮小手術として、胸腔鏡下の区域切除を積極的に行っています。
最も多く行われるのが、肺癌に対して肺葉切除が行われた低肺機能の患者さんが経過観察中に認められた早期の第二癌症例や、低肺機能の患者さんです。ほとんどの施設で行われている胸腔鏡下区域切除は、電気メスなどを用いて区域の間を切離され、その区域面に血液製剤であるフィブリン糊が用いられていますが、当院での区域切除は、血管と気管支の走行から解剖学的な区域面をエネルギーデバイスを用いないで作成していますので空気漏れが少なく、原則としてシートや血液製剤であるフィブリン糊などを使用していません。進行肺癌で遠隔転移病巣がない人は、抗がん剤による化学療法や放射線療法を行い、癌を小さくしてから切除する方針をとっています。また気管支形成を伴う管状切除も完全鏡視下で行っています。
嚢胞性疾患である自然気胸や縦隔腫瘍に対しても、胸腔鏡手術で行っていますが、前縦隔の大きくない腫瘍に対しては、痛みの少ない上腹部に5cmほどの切開を行い、胸骨の裏を剥離して切除する剣状突起下アプローチによる手術も行っています。

それから、呼吸器疾患ではありませんが、手掌多汗症に対して胸腔鏡下交換神経節切除術を行っています。これは、手のひら(手掌)に大量の汗が出る疾患に対して、胸の中にある汗を出す神経である交感神経を一部切除して汗を止める手術です。手のひらに出る汗は健康を損なうことはないのですが、これが非常に多くてハンディと思われる方に、これを止める手術を行っています。手術は腋の下に5mmの穴(ポート)を2つ開けて胸の中を走行する汗の出る神経(交感神経)の一部を切除します。背中や下半身の汗が増える代償性発汗が発症することが多いですが、手術室を出た時から掌の汗が完全に止まります。

診療内容

  • 腫瘍性肺疾患
  • 縦隔疾患
  • 嚢胞性肺疾患
  • 感染性肺疾患(外科的治療)
  • その他・・・肺がん、気道出血などに対する血管内(カテーテル)治療、手掌多汗症

教育認定・学会等認定施設

日本呼吸器外科学会
専門医制度認定施設
日本呼吸器学会
認定施設
日本胸部外科学会
認定医認定制度指定施設
日本呼吸器内視鏡学会
認定医認定制度認定施設
日本外科学会
外科専門医制度修練施設

スタッフ

医師名 役職 担当・専門分野 資格など
寺田 泰二
  • 副院長
  • 所長
  • 呼吸器疾患
  • 肺がん
  • 縦隔腫瘍
  • 気胸など
  • 呼吸器外科専門医
  • 日本呼吸器外科学会専門医・指導医・評議員
  • 日本外科学会専門医
  • 日本胸部外科学会指導医・評議員
  • 日本肺癌学会評議員
  • 近畿外科学会評議員
  • がん治療暫定教育医
  • FCCP
吉村 誉史
  • 部長
  • 呼吸器疾患
  • 肺がん
  • 縦隔腫瘍
  • 気胸など
  • 呼吸器外科専門医
    日本呼吸器外科学会評議員
  • 日本呼吸器学会呼吸器専門医
  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本胸部外科学会認定医
  • がん治療認定医
  • がん治療暫定教育医
  • 日本呼吸器内視鏡学会専門医・指導医
  • 肺がんCT検診認定医
玉里 滋幸
  • 医長
  • 呼吸器疾患
  • 呼吸器外科専門医
  • 日本外科学会専門医
  • がん治療認定医
太田 紗千子
  • 副医長
  • 呼吸器疾患
  • 肺がん
  • 縦隔腫瘍
  • 気胸など
  • 日本外科学会専門医
五明田 匡
  • 後期修練医

症例

  2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
肺がん 100 94 91 109 94 100 116 125 102 129
嚢胞性疾患 65 56 47 41 41 39 52 39 52 34
炎症性疾患 18 12 11 9 7 13 26 36 10 13
縦隔腫瘍 9 13 9 13 15 10 8 11 9 13
転移性肺腫瘍 5 10 8 15 11 10 17 14 6 20
肺良性腫瘍 6 5 7 3 3 5 2

4

2

3

胸壁腫瘍 1   2 1 4 2 1 2 0 1
その他 37 30 13 9 18 19 18 40 48 20
241 220 188 200 193 198 240 271 229 233

医療設備

●CT ●アンギオCT ●MRI
●気管支鏡 ●超音波気管支鏡(EBUS) ●縦隔鏡
●胸腔鏡 ●骨シンチグラム ●肺機能検査装置
●肺換気シンチグラム ●肺血流シンチグラム